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「少し休んでいいかな」おじいさんは息を切らしていた。
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「すみません、手伝って貰っちゃって。」ピーラは小さくなった。
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おじいさんは翼の下に座り込み、そのまま横になった。
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「アルメリアもう少し集めようよ」「そうだね」ピーラも賛成した。
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ふとおじいさんの方に目をやると、眉間にしわをよせていた。
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テトムはちょっと心配だったがそっとその場を離れた。
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「大丈夫かなあ、おじいさん・・・」ピーラも心配しているようだった。
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「じいちゃん、大丈夫?」おじいさんは突然、目を見開いた。
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「今、カナルの夢を見てたよ。」おじいさんは寂し気な目をした。
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カナルとはおじいさんの息子、つまりテトムの父さんの兄さんのことだ。
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テトムは、父さんと母さんが前に話していた事を思い出した。
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「子供は、大人の心配なんてしなくていいんだよ」やさしく言った。
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荷物を納めると、おじいさんはコントロール・パネルのスイッチを
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フライヤーの自己診断システムが起動し、”OK”サインが出た。
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メニューから”離陸”を選択。おじいさんは得意げに操作していた。
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プロペラが回り始めた。機体は勝手に向きを変えながら動き出した。
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前方は野原だがモニターにはコースが写し出されていた。
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少しづつスピードを上がっていった。ガタガタと振動が激しくなっていった。
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ピーラは振り返った。遥か後方の地平線には一直線に黒いラインが見える。
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