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「そうですか・・・」ピーラはもう一度後ろを振り返った。
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「今日はシェルターを持ってないんです。」ピーラは涙ぐんでいた。
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だから、出掛けるときも簡易式シェルターを持ち歩くのだ。
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テトムはピーラが何も持っていなかったのを思い出した。
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突然、後ろのエンジン部から炎と真っ黒い煙が吹き出た。
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おじいさんは注意深く、前方に着陸出来る場所がないか探した。
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長い森を抜けると眼下には石造りの都市が視界いっぱいに広がった。
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機体に衝撃が走った。なんと右の翼に金属の棒が突き刺さっている。
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「なんだ!なんでだ!」3人ともパニック状態に陥った。
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「くそー」おじいさんはそれでも機体を立て直そうと必死だった。
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どうやら、このままでは町の外へは抜けられそうになかった。
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「よし!」おじいさんは着陸出来そうな太い道路を探し当てた。
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前方に屋台が並んでいる。そこを目指して機体は滑り込んでいった。
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機体は屋台数台を破壊してようやく止まったのだった。
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