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「おじいちゃん、もっとスピード出ないの?」「くそぉー!このポンコツめ!」
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銀色の物体は水平飛行に入り、さらにスピードを増していった。
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「なんてこった・・・」「おじいちゃん!あれ見て!」「おお!」
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銀色の物体に向かっていくつもの同じ銀色の物体が集まってきていた。
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それぞれの銀色の物体の下から無数の赤い球状の物体が吹き出していた。
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赤い球状の物体は”夜”の上に少しずつ降り注いでいた。
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「おじいちゃん!なにあれ?」「わからん!なんだ!こっちにも降ってきたぞ!」
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機体からは夜の上の方が断続的に明るくなるのが見えた。
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夜は赤い球状の物体が炸裂するたびにその周りの”夜”の部分を消失させ、
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脇を赤い爆弾が2個すり抜けていった。大きさは30センチくらいだろうか。
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無数の赤い爆弾が降り注いで、機体へ襲い掛かってきていた。
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右上空から赤い爆弾が5個か6個ぎりぎりのところをすり抜けていった。
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機体はさらに深く左に水平に直角に移動し、その場で機体をローリングさせた。
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赤い爆弾は機体の前後を凄いスピードで通り過ぎていった。
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機体はおじいさんの視線の先へ次々とジグザグに移動していく。
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そのたびに元いた場所に赤い爆弾が2個から5個くらいずつ落下していった。
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テトムは座席の前の取っ手に必死になってつかまっているので精一杯だった。
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機体は水平飛行に入り、夜からはすでに大分離れていた。
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「おじいちゃん、すごいね!」「昔はもっとすごかったんだぞ、こんなもんじゃなかった」
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